【解決実績】高次脳機能障害7級40代男性会社員

【解決実績】高次脳機能障害で7級4号を獲得|リスクとスピードを両立した5051万円の早期示談

東京で弁護士をしている中里です。

今回は、交通事故によって高次脳機能障害を負った被害者について、後遺障害7級4号の認定を獲得し、総額5051万円で示談解決した事案をご紹介します。


■ 被害者の属性と事故の概要

被害者は40代の男性会社員。交差点内で加害車両に衝突され、頭部を強打して受傷。
注意力や記憶力の低下、段取りの悪さなど、高次脳機能障害が疑われる状態でした。

■ 後遺障害等級の認定

当初は9級程度が見込まれる(最悪の場合は、高次脳機能障害事態が否定される可能性もある)と考えていましたが、被害者請求によって予想を上回る7級4号の認定を得ることができました。

これも、当法人には、後遺障害等級認定機関である損害保険料率算出機構に長年勤めていた元スタッフがいたおかげです。

■ 示談交渉の結果

  • 休業損害:請求通りの金額を認定
  • 傷害慰謝料:裁判基準の満額を獲得
  • 後遺障害慰謝料:1000万円を認定

そして最大の争点だった逸失利益については、労働能力喪失率を8級相当の45%で合意する形で示談に至りました。

■ なぜ45%で合意したのか?

訴訟に移行すれば、保険会社側から以下のような反論が予想されました:

  • 「高次脳機能障害は9級程度である」
  • 「そもそも高次脳機能障害ではない

さらに、訴訟には高額な医学意見書が必要であり、1通50~80万円が相場。
また、複数通が必要になることもありますし、訴訟がおわるまでに最低でも半年〜1年かかる見込みでした。

これらのリスクと、賠償額が下がる可能性を踏まえ、被害者ご本人と協議した結果、
5051万円(=任意保険会社:4000万円+自賠責:1051万円)での早期示談を選択されました。

■ 被害者の反応と所感

被害者の方は、高次脳機能障害の症状が比較的軽度で、目立った減収もなかったため、
賠償金額に大変満足されていました。

弁護士としては、
リスクを取って増額を狙うか安全策で早期解決を図るか」の判断が非常に難しくもあり、やりがいを感じる場面でもあります。

今回も、依頼者にとって最も納得感のある解決ができたと感じています。


※「7級なのにこれくらいの金額なの?」と感じた方へ
賠償金額は、症状固定時の年齢基礎収入後遺障害等級過失割合などによって大きく変動します。
そのため、本件の結果はあくまで一例であり、状況によって賠償額が上下するのは当然である点をご理解ください。


交通事故での後遺障害認定や賠償交渉でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

解決実績(30代男性会社員、併合5級)

東京の弁護士中里が以前解決した交通事故の被害者の損害賠償請求訴訟の解決実績をご報告いたします。

今回は、30代後半の男性会社員が、夜間に同僚らと酒を飲んだあとに、道路を横断していたところ、自動車にひかれて、脳挫傷を伴う大けがを負ったという案件です。

この案件は、等級が高かったため、訴訟を選択しました。

事故直後より、当法人が介入して、後遺障害のサポートをし、後遺障害申請も被害者請求により、無事に併合5級(①高次脳機能障害7級、②胸椎圧迫骨折による脊柱の変形8級、③外貌醜状12級)が認定されました。

訴訟にした結果、賠償金は、約3200万円で和解することができました。

5級の自賠責保険金1574万円をも含めると、被害者が受け取ることができた金額は約4774万円となります。

被害者側の過失30%がなかったとすると、約6820万円の賠償金となります。

今回の最大の争点は、主に①過失割合、②後遺障害逸失利益でした。

1 過失割合

事故態様としては、被害者が酔っ払っていて、同僚らと一緒に夜間の道路を横断して車にはねられた事故でした。

しかも、みずから車の前に突っ込むような形で引かれました。

この場合の基本過失割合は、歩行者20%スタートですが、

夜間であることで+5%、直前横断+10%は避けられないかと思いましたが、

何とか、歩行者の過失割合を30%にとどめてもらうことに成功しました。

2 後遺障害逸失利益について

加害者側の保険会社から、高次脳機能障害については、7級ではなく9級程度にすぎないこと、

圧迫骨折についても運動障害ではなく、変形にすぎないため労働能力にそこまで支障はないという医師の意見書が提出されました。

こちらも何とか反論をくりひろげ、労働能力喪失率については、相手方の主張を斥けることに成功し、最終的には、70%と認定してもらうことができました。

逸失利益については、約4600万円(過失30%控除前の金額と認定してもらうことができました。

3 雑感

保険会社側の医師の意見書は、不思議なことに被害者不利の意見書がなぜか出てくる。

医学的な説得的な内容とは思えず、所詮評価による結論が多いので、反論は可能。

高額案件では、過失が5%違うだけでも賠償金額が数百万円違ってくるので、決して最後まであきらめてはいけない。

また、新たな経験を積めた訴訟となりました。

高次脳機能障害7級4号 20代男性

今年もあっという間に年末を迎えることとなりました。

今年は新型コロナウイルスに世界中が翻弄されましたが、早くワクチン接種により、コロナに打ち勝って、一日でも早く今までの日常が戻ることを願うばかりです。

 

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さて、今回の記事では、以前解決した

20代 男性 高次脳機能障害で7級4号が認定され、

最終的に約7100万円で示談解決した事例のご紹介です。

既払い金額を控除した、本人の受け取り金額は、

自賠責保険金1051万円+5500万円(任意保険会社賠償金額)

合計6551万円です。

 

以下、ポイントを説明いたします。

今回の最大の争点は、

①過失割合と、

②逸失利益でした。

 

① 過失割合について

事故態様は、詳細を載せると、本人特定につながりかねないため、あえて掲載しませんのでご了承ください。

厄介だったのは、被害者(自転車)も、加害者(自動車)も双方とも青信号で走行していたと主張していたことです。

どちらかが嘘をついているか、

もしくは、事実とは異なる思い込みをしていたことになります。

私は、もちろん依頼者の言い分を全面的に信用して代理人活動をしていました。

最後まで、交渉がかなり難航したのですが、

最終的には、被害者が青信号で渡ったという事実を認めさせて、

当方過失0%を認めさせることができました。

もし、被害者側が赤信号で進入したと事実認定がされていたならば、

被害者の過失は最悪75%まで増えてしまう可能性もありました。

防犯カメラやドライブレコーダーの映像がなかったことから、

もし訴訟となっても、客観的な証拠が存在しなかったため、

こちらの過失が0%になっていた可能性はそこまで高くはありませんでした。

 

 

② 逸失利益について

この方は、事故直後は、年収が減少したものの、その後は、年収が回復、むしろ増加した方でした。

また、高次脳機能障害の後遺障害については、勤務先には隠していたため、

訴訟となった際に、職場の方から、仕事での様子、事故前後の変化などを証言してもらうことも困難な状況でした。

また、7級の等級が認定されているので、本来は労働能力喪失率は56%以上を獲得したかったのですが、上記事情及び、ご家族のこれ以上解決を長引かせたくないという意向により、

8級の労働能力喪失率の数字である45%という数字でまとめることにしました。

これは、本人の症状(今のところ、事故前と同じように仕事をこなせていること)、目立った年収の減少が当分見込まれなかったこと、労働能力喪失率の主張立証の重要な証拠となりうる職場の方の協力を仰ぐことが難かしったこと、

何よりも、早期解決を望んでいたご家族のご意向を最大限に重視したうえでの、決断でした。

 

我々、代理人弁護士は、依頼者の意向を最大限重視したうえで、最善の解決策を探り出し、

最高の結果を出すことに日々尽力しております。

 

今回も、依頼者の意向に沿ったうえでの、最高の結果を出せたと自負しております。

これも、今回の相手方保険会社であった、〇〇保険会社の▽▽サービスセンターとは、

長い付き合いであり、同サービスセンターの1部1、2、3課、2部1、2、3課のほとんどのスタッフと示談交渉した経験があり、

その際に、「弁護士法人心の中里という弁護士は一筋縄ではいかない」という印象を植え付けることに成功していたかもしれないがために、出せた結果なのかもしれません。

 

 

皆様、よいお年を。

 

交通事故解決実績(その3)

東京弁護士会所属の中里です。こんにちわ。

今月の記事は,2月のブログでご紹介した解決実績の紹介の続きです。

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【事例2】30代男性,高次脳機能障害(併合8級),総賠償額約4500万円(訴訟)

 

この方は,シングルファザーであり,後遺障害の症状も辛そうであったため,

いつにもまして力が入る案件でした。

もし,弁護士が介入していなければ,8級の自賠責保険金が819万円であることから,

保険会社の提示は1000万円~2000万円程度であった可能性が高い案件でした。

 

示談段階では,弁護士介入後の保険会社の回答としては,3000万円でそこまで悪くはなかったですが,

訴訟をすればまだ上がると見込んで訴訟を提起しました。

 

訴訟では,仕事の内容や後遺障害が仕事に与える影響等を詳細に主張立証しました。

 

そのかいあって,一般的な基準よりも高い慰謝料と休業損害を勝ち取ることができました。

結果,3600万円(既払い金含めると4500万円)で和解することができました。

 

弁護士の中でも,弱気な弁護士やら,強気な弁護士まで様々な弁護士がいます。

私は,かなり強気な弁護士です。

安易に示談でまとめずに,訴訟までして600万円の増額を勝ち取ることができました。

この金額が,依頼者様とそのご家族の方に少しでもお役に立っていただければ,

こんなにうれしいことはありません。

 

どんな弁護士でも,訴訟をすれば,示談段階よりも多い金額で和解できるわけではありません。

攻めどころを間違えると,示談段階の金額よりも低い金額で和解するという最悪な結果になりかねません。

交通事故の損害賠償請求事件については,

交通事故に強くて,実績のある弁護士がいる法律事務所までご相談ください。

 

交通事故解決実績(その2)高次脳機能障害2級、10代男性

【弁護士中里が解説】高次脳機能障害で約1億9500万円の賠償を獲得した事例

こんにちは。弁護士の中里です。

※金額や事情は個人情報保護の観点から一部調整しています。


【事例1】

10代男性/高次脳機能障害(後遺障害等級2級)
総賠償額:約1億9500万円(示談)


1. 事故態様および過失割合

本件は、横断歩道を横断中の10代男性が自動車にはねられたという事故でした。

原則として、横断歩道を歩く歩行者の過失は0%です。

夜間・幹線道路・直前直後の横断では、歩行者にも過失が認定される可能性があります。

今回は、「飛び出し」と見られてもおかしくない状況でした。

そのため、訴訟で不利な過失割合を避けるべく、示談交渉で「過失0%」のまま決着する方針で交渉しました。

結果:当方の過失0%で示談成立。


2. 後遺障害等級と逸失利益

予想どおり、後遺障害等級2級が認定されました。

被害者が未成年のため、時間とともに症状が回復し、等級を争われるリスクがありました。

そのため、早期示談で訴訟基準満額を狙う方針を貫きました。

逸失利益についても満額で賠償を受けました。


3. 将来介護料

訴訟になると、後遺障害の回復度などから減額される恐れがありました。

  • 近親者介護:日額7,000円
  • 職業付添人:日額10,000円

結果:総額約5,300万円以上を賠償


4. 慰謝料(傷害/後遺障害/近親者)

裁判基準の満額(100%)で以下の慰謝料を獲得:

  • 傷害慰謝料
  • 後遺障害慰謝料
  • 近親者慰謝料

※保険会社が「90%まで」と主張するケースも多いですが、本件では退けました。

示談段階での近親者慰謝料まで獲得したのは、注目すべき成果です。


5. 遅延損害金および弁護士費用

通常、示談では認められにくいこれらの項目も、粘り強く交渉:

  • 遅延損害金
  • 弁護士費用

合計:約3,000万円の賠償を実現

示談でこれほどの金額を引き出すのは極めて稀です。


6. 総括

弁護士介入により、回答金額が約6,000万円増額されました。

経験豊富な弁護士でなければ実現困難な結果です。

  • 保険会社との強気な交渉
  • リスクヘッジを悟らせない戦略
  • 1円でも多く賠償させる信念

⚠ 弁護士選びで、解決金額が数千万円変わることも

難しい手術を名医に任せるように、交通事故案件も専門性の高い弁護士に依頼すべきです。

依頼する弁護士によって、「解決までの期間」「賠償金額」が大きく変わる可能性があります。

※すべての案件で増額を保証するわけではありません。ご了承ください。

交通事故解決実績(その1)

東京弁護士会所属の弁護士中里です。

 

私は,これまでに交通事故の被害者側の損害賠償請求事件を集中的に取り扱ってきました。

 

その処理件数(実際に依頼を受けて私が解決した件数です。)は,数百件は軽く超えております。

(もしかしたら,1000件超えている可能性もあります。)

 

扱ってきたものとしては,

①損害賠償額でいえば,数十万円から2億円近いもの,

②後遺障害等級でいえば,等級非該当のもの,

一番軽い等級である14級から一番重い等級である1級案件

③被害者の年齢が,10代から80代までの死亡案件

④物件損害のみの案件

と,あらゆる種別の事件を取り扱ってきました。

 

今回は,私がこれまでに解決してきた交通事故の損害賠償請求事件についての解決実績のほんの一部をご紹介いたします。

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『目次』

【事例1】10代男性,高次脳機能障害(2級),総賠償額約1億9500万円(示談)

 

【事例2】30代男性,高次脳機能障害(併合8級),総賠償額約4500万円(訴訟)

 

【事例3】20代男性,死亡,総賠償額約8600万円(訴訟)

 

【事例4】40代女性,圧迫骨折(11級),総賠償額約1230万円(示談)

 

【事例5】50代女性,左足関節の機能障害(12級),総賠償額約970万円(示談)

 

※金額は概算で示しています。

 

事例4,事例5は,弁護士介入前にすでに保険会社からの提案があった事案でしたが,

事例4については,私が介入して示談交渉した結果,約820万円の増額,

事例5については,私が介入した結果,約440万円も増額しました。

 

  • 過失割合について

私が,介入して示談交渉した結果,過失割合が,

事例3については,被害者15%から5%(-10%されました。)になり,

過失割合だけでいえば,約860万円ほど損しなくてすみました。

 

事例5については,被害者10%から5%(―5%されました。)になり,

過失割合だけでいえば,約60万円ほど損しなくてすみました。

 

次回以降,上記事例の解決までの流れについて簡単にご紹介していこうと思います。