東京弁護士会所属の弁護士中里智広です。
今回も、交通事故解決実績のご紹介です。
20代女性の高次脳機能障害事案において、
最終受取額1億1889万円という高額賠償で解決しました。
・過失相殺前総額:約1億5400万円
・過失相殺後示談金:1億円
・自賠責保険金:1889万円
■ 事案の概要
事故後早期にご親族からご相談をいただき、約3年間にわたり継続的にサポートしました。
後遺障害申請の段階から弁護士が介入しています。
■ 後遺障害等級
・高次脳機能障害:5級2号
・外貌醜状:9級16号
・耳鳴り:12級相当
→ 併合4級
狙いうる最大等級をすべて獲得しました。
■ 示談交渉のポイント
後遺障害等級が重い事案であったため、当初から訴訟移行を視野に交渉。
結果として、裁判をしなくても裁判基準を超える提示を獲得し、示談で解決しました。
■ 主な損害項目
※主要項目のみ記載
① 入通院慰謝料:約380万円(赤本基準120%)
→ 通常より大幅増額
② 後遺障害慰謝料:1670万円(4級満額)
③ 将来介護費:約2050万円
→ 4級で認められるのは例外的
④ 後遺障害逸失利益:約1億800万円
・基礎収入:約495万円(大卒平均)
・喪失率:92%(4級)
・期間:67歳まで
■ 過失割合
歩行中の斜め横断事案
→ 本来は不利な修正(+10%)の可能性あり
しかし、過失20%に抑制
■ 示談を選択した理由
本件では、あえて訴訟を選択しませんでした。
理由は以下のとおりです:
・高次脳機能障害5級が維持できないリスク(7級・9級への下落)
・外貌醜状・耳鳴りの性質上、労働能力喪失率が下がる可能性
・医学意見書などの追加コスト
・解決まで1年以上かかる可能性
その中で、4級前提・喪失率92%という好条件提示があったため、
依頼者の利益を最優先に考え、早期解決を選択しました。
■ 本件の評価
・等級:最大限獲得
・金額:想定を大幅に上回る
・解決:訴訟なしで早期解決
極めて完成度の高い解決事例です。
■ 弁護士コメント
高次脳機能障害事案は、等級・逸失利益ともに争点が多く、結果が大きく変わります。
本件は、適切なタイミングでの介入と戦略的な交渉により、依頼者にとって最良の結果を実現できました。
ご本人・ご家族にご満足いただけたことが、何よりの成果です。


