交通事故・死亡事故の解決実績(70代女性・一人暮らし)

こんにちは。
東京の弁護士で、全国の交通事故案件を取り扱っている中里です。

今回は、交通事故による死亡事故の解決実績をご紹介します。

交通事故による死亡被害者数は、統計上は年々減少傾向にありますが、依然として死亡事故は発生しており、私自身も10年以上にわたり、常に複数の死亡案件を担当している状況が続いています。

事案の概要

被害者は、一人暮らしの70代女性でした。
高齢であったことから、事故前の数年間は生活保護を受給されていました。

ご遺族は、娘さんと息子さんのお二人です。
事故直後から、当法人にご相談をいただいていました。

過失割合の検討

本件は、事故状況がやや不明確であり、当初は過失割合の判断に時間を要しました。
もっとも、事故態様を踏まえると、被害者側過失0%が相当であろうと予測していました。

刑事裁判終了後に刑事記録を取り付け、詳細に検討した結果、
過失0%でほぼ間違いないとの結論に至りました。

※刑事記録は、刑事裁判が終了しなければ取得できないため、事故から1年以上経過してから入手できるケースも少なくありません。本件では、刑事裁判が比較的早期に終了したため、そこまでの時間は要しませんでした。

自賠責保険金の受領

刑事記録の取り付けと並行して、自賠責保険金の請求を行いました。

死亡事故の自賠責保険金として、約2,270万円を先行して受領しました。

※死亡事故の自賠責保険金の上限は3,000万円ですが、高齢者の場合、満額が支払われないケースも多く見られます。

訴訟提起と裁判結果

自賠責保険金を超える部分について、裁判基準での適正な賠償額を獲得するため、訴訟を提起しました。

その結果、裁判所は以下の金額を認定しました。

  • 死亡慰謝料:2,320万円(近親者慰謝料を含む)
  • 死亡逸失利益:約685万円(就労分・年金分を含む)

既払い金控除および調整金を考慮した結果、
最終的な支払額は約1,030万円となりました。

すでに受領していた自賠責保険金約2,270万円と合算すると、
ご遺族が受領した賠償金の総額は約3,300万円となります。

まとめ

一般に、賠償額は被害者の年齢が若く、基礎収入が高いほど高額になる傾向があります。

生活保護受給者の場合、多くのケースでは、就労分の逸失利益の獲得が難しいと思われます。

ですが、過去も就労実態や稼働能力が認められれば、就労分の逸失利益が否定されるとは限りません。
本件では、その点を丁寧に主張立証し、就労分を含めた逸失利益を認めさせることができました。

今回も、訴訟を通じて、適正かつ納得のいく賠償額を獲得することができた事案でした。

※これまで取り扱ってきたすべての死亡事故案件をご紹介できているわけではありません。あらかじめご了承ください。